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カンボジアの教育を支える会(PACE)

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なぜ教育が大切だと言いきれるのか。教育の根本って何だろう。

教育の意義とは


– カンボジアのことを勉強したり現地で見たりして、日本の教育や社会に対する考え方が変化したことはありますか。

Noriko Takahashi

高橋紀子さん

高橋 ありますね。日本の教育の在り方ってどうなんだろうと思うことがあります。

例えば、生徒の学ぶ姿勢です。一概に言えないし、私の視野でしか見てないんですけど、日本の児童に多いような受け身の状態は、日本に特有の教育問題なのかなって思います。かといって支援先の子どもたちが自主的に学んでいるかっていったら、そうでもないんですけど、でもやはり日本だと学校に行くのが当たり前じゃないですか。当たり前すぎて教育の必要性を幼いころから考えないままになってるような気がします。生活がもう十分豊かで、教育について考える機会は無いと思うんですけど、でもやはり少し考えるべきなのかなって思いますね。

それから、教育ってほんとに大切なのかなっていうのを今考えています。大学でも研究テーマにしているんですけど、教育そのもの。私たちが考える教育観と、現地が考える教育観と違うじゃないですか。でも、やっぱり学ぶことは大切だと思うんですね。でも、教育が大切だとどこまで言いきれるのか、何が大切なのか、教育の根本って何なんだろう、と考えています。

月足 例えば、子どもを学校に通わせていない親に、教育って大事なんですだよって言うときに、自分が教育って大事って言える根拠を持っていない、なぜ大事なのかを説明できるものがないと感じることもあります。

– 例えば、途上国の農村に住んでいる子どもだったら、学校で教育を受けるよりも、家で農作業を手伝っている方が生きる訓練になると考えることもできますよね。でも、物流や交通が発展するに連れて、都市や外国の企業も農村に進出してくる可能性もあると考えたら、変化に晒された時に対応するための情報処理の力なんかも磨かなくてはいけない。そう考えると教育も必要なのかなという気がします。

高橋 私たちは、卒業したらこうなるっていうのがだいたい決まってるじゃないですか。大学に行って就職活動して就職する、だから学校に行く、という感覚もあると思うんですけど、支援先の小学校に通う子どもたちの将来は農業ともうほとんど決まっていて、卒業したらおそらく都市には出ないで生活していく。私たちとは生活実態が違いすぎるので、教育への見方も捉え方も違うと思うんですよね。その中で、何をもって教育は大切だって言い切れるかっていうのは、やっぱり難しい。

でも、私の持論ですけど、じゃあ何が大切かって言ったら、やはり基礎教育なのかなって、私は思います。読み書き計算というのはどこの地域でも絶対に大切なことなのだと感じています。

月足 私も家の手伝いをすることの方が学校より大切なんじゃないかと考えたことがあります。去年「これから農業と環境教育に力を入れていこう」という支援の方向性があったんですけど、私も小学校を卒業して中学校に行く子どもがほとんどいないので日本のような教科の勉強をしてもしょうがないんじゃないかと思って、その方向性での教育を強くすすめていました。

その時、先輩に主要4教科をおろそかにしてまで、農業や環境教育をしちゃいけないとアドバイスをもらって、その時はあまり理解できなかったんですけど、今ではカンボジアも変化しているから変化に対応できるようにしなきゃいけないとも思うようになりました。それに、基礎教育はやっぱり大事で、考える力がないと、今の生活をよくしていこうとも思わないだろうし、企業とか政府に騙されないためにも必要なことだと思いますね。

高橋 今、支援先の農村部の土地が企業に強制的に買い取られる問題が起きてるんですけど、その企業が進出した理由の一つに、教育水準が低くて簡単に騙せるだろうというのがあるんですよ。だから、予期できない社会変化が起きることを考えれば、やはりそれに対応するための学力、読み書きをする能力は必要だと思いますね。

それに今後何も起きなくても、読むこと書けること、そして自分で伝えること、それに計算は、絶対に必要なんじゃないかと考えてます。

– 現地で言葉の壁を感じることはありますか。

高橋 現地の小学校の校長先生は英語が話せないので、全て現地語のクメール語と日本語のやりとりです。中間に立っている通訳の方もカンボジア人の方なんですけど、正直、日本語のスキルとか、通訳のスキルがあまり無くて困ることもあります。クメール語がしゃべれるPACEの卒業生がたまたまいた時は、もっと具体的に説明してくれたりして、通訳の言ってることと違うんじゃないかということが起きてるんですね。

ただ、通訳の方の問題だけじゃなくて、私たち側から通訳の方により具体的に話す、というのもかなり重要になってくるので、私たちの問題でもあるのかなって。特に抽象的なこと、「今後、学校をどのようにしていきたいですか。」などの考えを述べてもらいたい時は全く通じないです。びっくりするくらい。

(続く »)

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Written by wakamonoiz

2011年10月28日 at 4:21 AM

Posted in インタビュー

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