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学生という身分に甘えてた。これからの社会を築いていくのは僕たち世代なのかなって。

– ではここから、個人的な、普段どんなことをされているのかっていうお話をお聞きしたいんですけど、新田さんと鈴木さんはフランス語学科ですよね。

鈴木:一応、そうですね。(笑)

– 普段日本に住んでいるフランス人の方とお付き合いがあったりはするんですか?

鈴木:今現在日本にいる方ってなると、いますけど、直接会ってっていうよりはSNSを通しての方が多いですね。

冨田:フランス人に関して言うと、かなり帰っちゃってますね。原発に対してかなり敏感な国なので、日本で言う文科省みたいなところから帰ってこい命令が出ています。

– ずっと帰ってるんですか?

冨田:1年間の留学を予定していた子とかはもう切り上げた子がほとんどで、残ってる子の方が少ない。もちろん仕事している人とか長い単位でいる人は簡単には帰れないんですけど。

鈴木:学校によっては、一旦引き揚げてきて、また戻ってもいいけど自己責任で、というところもありますね。

– 先ほど新田さんもおっしゃっていたように「何かできることないかなー」ってつぶやきつつ何もできない人も多かったと思いますが、そこですぐ行動に移せたっていうのは何かがあったんですかね。

冨田:流れに乗った側からすると、震災後って東京にいる人は家の中にいる限りは限りなく日常に近いものを送れてるけど、でも何かしないと不安で、とりあえずツイッターでいろんな情報が流れてくるのを見てたという状況があると思うんですね。
それで何か仕事があって、それをやることでこの無力感を消し去ろうというのは多少なりともあったんじゃないかな。パソコンの前でただ不安に座っているという状況は共有されていて、うまく需要と供給がマッチしたのかなというのが個人的な印象です。

鈴木:これは以前新田さんから聞いた話なんですけど、なんせ、言うだけ言ってなにもやらないやつが嫌いなんだと。(笑)

新田:すごい意識高いとかそういうんじゃないんですけど(笑)、口だけの人が結構多いのに腹がたって、自分でできるのにやらないのはどうなんだろうと。

鈴木:そういう奴らに一発かましてやりたかったんだよね、お前ら見てろと。(笑)

新田:そこまでおごってない、そんなんじゃない。(笑)ちょっといらっとしただけ。「なんかできることしよう!」って言ってる人をみんながRTしてるのにイラついちゃった。じゃあやれし!って。(笑)

冨田:その声に「じゃあやるし!」って。(笑)

新田:不特定多数に向けられた言葉ってたぶん力が弱いというか、だから誰も反応しなかった。私も始めるときには、直接言ったわけじゃなくて同じようにツイッターで、「私は始めるけどだれか手伝ってくれる子がいたら言ってください」って投げただけです。受け取って返してくれるかは、わからないから。

– そこで「やろう」と思って、日本語のサイトじゃなくて外国語のサイトを作ったって言うのは、やっぱり普段からフランス語だったり外国人の方と接してるからなんですかね。

新田:なんだろうね、それもあるのかな。

鈴木:外語大の先生の方で酒井先生っていう中東研究の方がいて。Newsweekの電子版で記事を投稿するときに取り上げて下さったんですけど、やはり外国語大学っていうこともあって例えば留学したことがあるとか非日本語話者の方々とふれあうことが多いという経験を通して、いかに異国の地で生きていくことが大変だとか、心細い思いをするだとか。日ごろから感じてる子が多かったからこういう活動が始まったんじゃないかとおっしゃってましたね。そう言う点が無いかというと嘘ではないですよね?

新田:そうですねー。留学とか住むとかに限らず旅行に行って言葉が通じなくて不便な思いをするっていう経験は誰にでもあると思うので。我々外国語大学っていう冠が付いちゃってるのでね。使える武器がそれしかない。でも私はフランス語はそこまでちゃんとやってこなかったので。私が使えるのは友達だから、友達使って。使って?(笑)

鈴木:使われましたね(笑)

新田:使えるもんは使おうと。

冨田:私も、提供できるのは、自分が持ってるコネクションだなと思って。私がやってたのはほとんど依頼とお礼みたいな感じでしたね。

– 外国語大学ということで、実際日本にいる外国人の方が不便な思いをしているのが伝わっていたというのはあるんですか。

鈴木:何度も言うように、外国語大学だけでやったわけではないんですね。私たちは100人以上いる中の一部なんですよ。外語だから特別どうっていうことではなくて、むしろ冨田さんとか、いろんな人と関わる環境にいた人が多かった。外国の友達と一緒にダンス踊ったとか、単純になんかあったときに、「あ、クララがやばい」とか固有名詞が頭に浮かぶっていうのはありました。

新田:「見ず知らずの人のために動くより、知ってる人のために動く方が」っていう意識は大きかったと思います。

冨田:あとは、自分だからできることっていうのは大切だと思うんですよ。特にこれは完全に無償でやってるものだしやりがいみたいなのは大切なので、誰でもいいと思ったらモチベーション的にやっぱりちょっと弱いと思うんですけど。外国語とか海外とつながりのある知人友人、となったときにそういう環境にいる人が多くなったというのは事実だと思います。外大とか留学経験者とか含めて。

– 人を繋げて広げていくというのは、学生だから協力してくれやすいのかなと思ったんですけど、そういうところもありましたか。

鈴木:学生以外も結構いましたね。先生方もいましたし、ネイティブの方でいえばそもそも学生かどうかもわからないので。学生だったってことが有利に働いたとすれば時間があったということ。個人的にはつながりっていう点で学生だから何かできたっていうことは思わないですね。友達の友達はみんな友達みたいな感覚で始まったし、広まっていったので。とはいえオノ・ヨーコさんが友達だとは言えないですけど(笑)

新田:まあ、でも怖いものが少ないというのは大きいよね。

冨田:あとしがらみとか利権とか。たぶん企業の人に頼まれたらちょっと身構えるのかな。学生がボランティアでやってますって言えばそれっぽく聞こえるというのは、実際見ず知らずの人とやってるときにはあるのかなと。

新田:ちょっと下手こいても多めに見てくれればいいかな、というのはちょっとあったかな。(笑)

鈴木:全力で謝る気満々だからね。(笑)

新田:時間があった、勢いがあった、コネクションがあったということですね。

– では活動を通して、何かご自身の中で変わったこと、活動を通じて考えた事があったら教えて下さい。

冨田:うーん、難しいですね。今パッと出てくるのは、ものはやってみるもんだなって。

ほんとに、ダメ元に近いんですよ。ほんとに知らない人まで頼まなきゃいけないし、拡散作業も一回授業出たことあるかな、ぐらいの教授に送ったり、たまたま名刺持ってたフランス大使館の人に拙いフランス語書いて送ってるんで、あんまり勝算はないところから始めてるんです。全然立場も違うし。でもそういう中で反応を返してくれるというのが実体験として感じられて、ものはやってみるもんだなっていうのは感じましたね。

新田:私は、人とのつながりの大切さを再確認しました。あと、困った時に助けてって素直に言っちゃえば良いんだなって。わたしひどかったよね?(笑)

鈴木:新田さんが一回パンクしちゃったことがあって。最初はほぼ一人で全部まとめてたんですよ。「翻訳あがりました」っていうのも、「手伝いたいんですけど」っていうようなリプライも全部彼女のところに行っていて。

新田:どうしよう、どうしようってなって。でも私がやるって言っちゃったから最後まで投げたくないというのはあって。やんなきゃやんなきゃって思ってたら、大丈夫?ってリプライやメールしてくれたり。私iPhoneの通知をオンにしてたんです。ずっと鳴ってるんです。一つのリプライにどう返そうか考えてるうちに同じような質問とか、どうなってるの?とか来て混乱しちゃって。

鈴木:電話かけたら泣いてるんですよ。えっどしたのって。メールとかツイッターとかお手軽な分実際どうなってるか伝わらないところがあると思うんですよね。電話してみたら予想以上に大変そうで。

新田:そういうところを見せたり人に頼るのが好きじゃなかったんですけど、頼ってみたら案外頼れちゃったよね。(笑)今ちょっと無理だから来て、って言ったら1時間かけて自転車で来てくれる子もいて。頼ってみるもんだなと。それは別に弱みを握られるとかそういうことじゃないんだなって。私も助けになれることがあれば助ければいいんだし。人に頼るのは弱さではないんだなって。

鈴木:これはこの活動を通してっていうよりは3.11全般に言えると思うんですけど。僕個人の話ですが、学生っていう身分に甘えてたなって思うんですよ。二十歳超えて一応成人になるじゃないですか。だけど、いわゆる市民、自分が社会に働きかけていくっていう意識が低かったなって。原発のことだったり震災後の対応のことは僕らではなく上の世代の方々が残してしまった遺産だと思うんですけど、それに何もアクションを起こしてこなかった自分がいたし。
これからの世界、自分の身の回りの社会を築いていくのは僕たち世代なのかなっていう。ほんとに勢いで始まったいろんな方が発信してくれたこの活動を通して、自分も何かやれることがあるし僕はまだ社会に出てないですけど、これから社会にでる上でも意識していきたいなと思いました。

– では最後にこの記事を読んでいる方に何かメッセージがあればお願いします。

新田:このサイトを広めていただきたいというのが第一にあり(笑)、あとはこれに限らず、できること、自分にできそうなことがあったら積極的に動いていただければ。それでツイッターから世界動かしちゃったもんね?オノ・ヨーコ動かしちゃったもんね?(笑)思ってもみないことが起こったりするので。些細なアクションからでも動き出せばいいんじゃないかなと思います。

冨田:私がこの活動やってたときに、いろんなことがあってショートしたことがあって。多少なりとも運営をやってる人は一時はなると思うんですけど、そうなったときに「本当にこれが人に届いてるかわからないし意味があるかわからない、そのためになんで奔走してるんだろう」って思っちゃって。その時に知人が、「完全に無償、有志でやってる活動なわけであって、もしこれをやらなかったとしても、あなたを責められる人は誰もいない、平穏な日常をただ静かに過ごしてることであなたを責める人は誰もいないんだから。それをやりたいと思っているってことを大事にしてやればいい」って言ってくれて。

これは必ず届いてるからって言われるよりも琴線に触れるものがあって。そこで肩の力が抜けて、やらなくても責める人はいないんだって、でも私はやりたいからやってるんだっていうのが大事なんだなって気づいて。もし学生として何かを発信するっていうことに携わってる人がいたらそのくらいの気持ちでやるのが良いんじゃないかなって思いましたね。背負いすぎるのもよくない。

鈴木:ワカモノイズっていうのはどういう人が見てるんですか。

– 若者、ですね。サークル、NGO、ボランティアに限らず何か社会問題の解決に携わっている人だったり、そういうことをやってみたいけど、どうしようって思ってる人だったり、あとは社会人でも若手の方が見てくれていたらいいなと思ってます。

鈴木:ではもう一つだけですね。みなさん仲良くしてください。一緒になんかやりましょう。

新田:それ!楽しいことしたい。

鈴木:これだけで終わらすのはもったいないし。なんかやれたらいいなって。ご連絡はTwitterまで!どこかでお会いしたらよろしくお願いします。

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Written by wakamonoiz

2011年10月6日 at 3:43 PM

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