Wakamonoiz

Make a noiz. Make a difference. 社会問題に取り組む若者たちの姿を伝えます。

リディラバ

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ツアーを作るという行為がどれだけ社会を変えていくのか試してみたい。

リディラバは1周年を機に大きく舵を切ろうとしています。リディラバという集団は相変わらず任意団体のままなんだけど、ツアーの種類を整理しました。これからツアー系は3つの大きな軸でやっていきます。

ひとつは今までやってきたスタディーツアー。
スタディーツアーの中にもけっこう種類があってさ。今までは「スタディーツアー」とひとくくりにまとめていたんだけど、やり方を変えなきゃいけない。人によって参加したいものが違う。たとえばダムを見たいとか、アートの勉強をしたいというくらいのモチベーションでやってる人もいるから、そういう人に合ったツアーをやらなきゃいけない。
一方で「もっと激しいのをやりたい」「もっと社会を変えている感じをツアーの中で感じたい」というニーズもあるのよ。そういう人が出た方が、実際、社会に対するツアーの影響力も大きくなるじゃん。

たとえば、地域振興のツアー。福島の二本松で地域振興のツアーを向こうにお願いされてやってます。もともとは二本松に地域をなんとかしたいけどうまくできない人がいた。その人が偶然オレのことを知ったらしくて、連絡取ってきた。地域振興って基本的にその地域で頑張ろうって人がいないとできないじゃん。そういう人が一人でもいる。
で、オレらがツアーをやったら、現地の人間たちが集まった。高校生や大学生から、農家の人、事業関係者、商工会、青年会、議会の人、市役所の人、みんな集まる。それで、参加者の人はこの場が必要だと言う。しかも、その場で具体的なアクションプランが出て、誰が何をするかって決まったのね。野菜の販売の部分に議員さんと高校生がくっついてやりますみたいな企画が具体的に生まれたりする。

そして、この場所を続けてほしいって現地からの要望が出てきたから、地域の「スタディー」じゃなくて「コンサル」みたいなツアーをやりましょうということになった。やる側も楽しいじゃん。自分が行ってさ、自分がツアーしながら、ワークショップをして、自分がまとめたものがそのままその地域に残って、その地域を変えていく。その実感はなかなか楽しい。
そういうちょっとレベルの高いコンサルツアーも作る。その一方でさっき言った見学系のツアーも作ります。

二個目は、「修学旅行」を作ろう、と。これは完全にまだ具体化してないんだけど、ずっと前から思ってた。
修学旅行って、どんな人でも人生で一回か二回はやるスタディーツアーだとオレは思っているんだ。しかも、JTBが作ったり、先生が忙しい業務の中で片手間で作ったツアーよりも、オレらが作った修学旅行の方が胸キュンな良いツアーが作れると思わない?しかもちょっと学校の授業を噛ませるのも、きっとオレらの方がうまくできる。教育委員会と旅行業者の癒着があるところに参入してなぎ倒して、この国に修学旅行を大人たちが作る。大学生でもいいし、社会人でもいいし、おっさんでもおじいちゃんでもいいし。そいつらも修学旅行に一緒に参加させればいいじゃん。ちゃんと青春っぽいところは青春っぽくさせて。

そういうのを、リディラバ、ないしリディラバに付属する会社であったり、これから作るNPOのもとでやっていきたい。
修学旅行の文化を変えたら面白いじゃん。5年後には修学旅行は、基本的に会社が作るんじゃなくて、おっさんとかにいちゃんとかが作ってる。その方が絶対安くなる。だってボランティアベースだから。その余ったお金を学校が、別の教育関係のNPOにアウトソーシングとかできたらもっと教育が多様性を持って面白い。マーケットとして魅力的だからさ、オレとしても何も損はない。みんな勝ちじゃん。損するのはJTBだけだけど、でもそれで自由競争になって、JTBがもっと良いものを作ったら、それはそれで良いわけで。

さらに言うと、大学生にはなんで修学旅行ないのって思ってる。だって、超楽しいし、大学生の学ぶ意欲って高いわけだから、まさにニーズがある。そういうのを別の大学生がプロデュースする。それを文化として作ってみたら面白い。
最初はたぶん東大とかでは難しいけど、私立の小さい大学から始めて、それが広まっていって、10年後には一般の価値観として大学生が修学旅行に行ってる、というのはアツい。

– それはたとえばリディラバが今までやってきたツアーみたいな形式でやるってことですか。

基本的には、修学旅行とスタディーツアーは分けて考えてる。もちろんスタディーツアーのノウハウがあって、学びを要素として入れましょうとか、現地の人との交渉を入れましょうとか、ワークショップをやりましょうとか、そういうのは必ず入れたい。

ただ、修学旅行の目的は何か。当然オレが個人的に面白そうだって思ってるのもあるけど、この国の次の課題になるのは、意識の低さと、世代間闘争っていう話になると思うのね。世代間でかなり格差が生まれて、絶対この国はこの先、世代間でいがみ合うわけですよ。そういうときに世代間の交流がある場所を作らなきゃいけない。で、修学旅行いいじゃん、と。

おじさんたちが自分らの人脈を生かして作ったツアーに学生が参加して、おじさんたちと一緒に酒を飲みながらいろいろ考える。修学旅行をそういう場所にしたいと思ってる。逆におっさん、おばさん、おじいちゃん、おばあちゃんは若い子たちと割と話したいわけよ。だけど場所がない。ただ彼らに教えてもらうっていう形にするのは面白くないから、対等にやろうぜ、一緒に修学旅行を作りましょう、という場所にしたいなっていうのが一つ。

三つめに挙げてるのが、個人がスタディーツアーを作るのを促進すること。
たとえば、出身どこ?

– 神奈川県の川崎市です。

川崎か。川崎の工場地帯の夜景ってきれいじゃん。あそこにマニアたちが集う。男のロマンみたいなとこがある。
例えば、最近だんだんあそこの光が減ってきてる、とする。京浜地帯で産業が落ちてるんじゃないの、と。でも、その問題の根源の部分がどこにあるのか、なかなかさっとは言えないじゃん。それはどうしてかなと思ったときに、今はまだ誰もそれをツアーにしたいとは思わない。
でもスタディーツアーが普通の文化になったらさ、よし、それをスタディーツアーにして原因を探ろう、そのスタディーツアーに参加しよう、となる。そういうのが好きな人って絶対いるからさ。もし作ってくれたら、オレも参加したいもん。

そういう人たちのコミュニティを作って、興味がある人が声をあげたときに、人がちゃんと集まってツアーとして成り立つようにしたいっていう想いがある。つまり、リディラバだけじゃなくて、他の人がツアーを作るのを応援していく。
スタディーツアーってけっこう大変なのよ。調べ物も多いし、アポも多いし、現地の人に嫌われることもあるし。いろいろ問題があるから、そういうサポートをオレらがしていきましょうと。
まず一番大変な広報の部分はうちらがやります。ポータルサイトとか作って、そこにはスタディーツアー好きが集まって、みんながそこを見て、良いツアーだったら参加して、良ければ第2弾、第3弾と続いていく、みたいな。
ノウハウも出します。仲間が欲しければ、コミュニティがあるから、そこに入ってきて、興味ある人に声かけてもらうのは全然かまいません。誰か興味ある人がいるかもしれないし、一緒にツアー作ろうぜってなるかもしれない。そういう風なものを揃えて、ツアー作りを促進していく。
その時に、当然ツアーをしたら参加費の値段が決まるわけじゃん。そのうちの5%の部分をうちらにくれよ、運営していくの大変だからさ、と。そういうのは全然問題ないと思ってて、そういう形でやっていきましょうよ、というのが三つめの話。
一番この国を変えるのはこの三つめだと思うんだ。

– 自分たちでツアーを作るんじゃなくて、他の人たちがツアーを作るのを応援するということですか。

そうそう。もちろん、オレらも面白いツアーを作りたいけど、一般人の誰もが、ただ言葉ベースでつぶやくとかじゃなくて、ツアーを作って行動を起こす。現地に行って、仲間と一緒に議論しながら、その地域をなんとかしようよって考える。そういう文化をこの国に作りたいんだ。
そういう文化の下地ができたら、これがスタディーツアーじゃなくなっても、その心意気は残るじゃん。修学旅行も、教育問題への具体的なアプローチでもあるし、世代交流の場でもあるけれども、ツアーを自分で作る、誰かに与えられた旅行に行くんじゃなくて、自分で問題をツアーという形で発信する、という習慣をつけるためのアプローチとしたい。まあ、別にツアーじゃなくてもいいんだけど、今オレたちがやりやすいのがツアーだから。

あとは、ツアー関係でやったやつをツアーだけで終わらすのはもったいない。すごく良い知的な蓄積があるから、これをまとめていきます。いずれは政策提言とかをしながら、そういう面からも社会を変えていこう、と思っている。リディラバ自身が単体で考えてるのは今これくらいかな。

けっこうオレは人間関係を大事にする方でさ。顔を合わせて一緒になんかやろうっていう仲間がいるだけで、だいぶ変わるじゃん。まずは1年かけてそういう組織というかコミュニティを作ったと思ってる。次の1年、2年は、まずはこのコミュニティを広げていきたい。リディラバにいる人たちの負担はすごく低いからさ。軽い気持ちで入れるし、ツアー作りをしなくてもいれるから、サークルみたいなノリでいいけど、所属だけしてもらう。そういう感じで広げていく。

一方で、リディラバ外のスタディーツアーを促進して、最終的にはポータルサイトとかに、リディラバのツアーがあって、普通の個人が作ったツアーもあって、他団体、他のNGOが作ったツアーも並んでいる。それをきっかけにNPO/NGOに興味を持つやつだっているかもしれないじゃん。そうすればよりそこへのパスが通るから、人々はそっちの方向へ興味を向けやすい。
そういうのを繰り返していくうちに、いろいろな社会問題に注意を向けなきゃ、みたいな習慣がついてくる。あるいは、ツアーを作る過程で、自分で考えてさらに問題意識を高めたりとか、問題意識を持ってるだけじゃだめで、具体的なアプローチも必要だから、何かをしなきゃいけない、と社会の人みんなが考えるところまでやりたい。

(続く »)

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Written by wakamonoiz

2011年3月17日 at 11:38 PM

Posted in インタビュー

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